病院の中で毎日同じ景色をみてふと思うこと
朝起きるのはいつも暗い時間帯。
わたしは今、持病の関係で闘病生活をしている。
病院に入院してはや3週間ほどが経過した。
点滴に繋がれての生活と言うのは不便であるが、それと付き合いながら歯磨きをしたり、顔を洗ったり、風呂に入ったりする。
一日の生活と言うのは暇である。
現在、わたしは20代。
多くの同年代がバリバリと働く年齢において、このような時間を過ごすことは非常に辛いものがある。
そんなわたしがいつも行く場所がある。
小さなソファの小窓から外が見える場所だ。
そこから見える景色は、外全体が見えるわけではない。
屋上の一部のスペースが見えるのとあとは空の色だ。
「あ~今日は鳥がいっぱい屋上にいるな」
「今日は雲の流れが早いな」
そんなたわいのないことを景色を見ながら、お茶をすする。
そのときだけ、ネガティブなことが頭から消えていく。
病院に居れば、基本的には独りの時間が多い。
しかし、病室には何人も患者が入っている。
そこで独りで過ごすということはない。
心が落ち着く場所が、あの場所以外はわたしにはないのである。
日常生活でもそうだろう。
どこかに自分の独りになれる場所を作ることは大事だろう。
生きていれば嫌なことが嫌でも頭に浮かぶ。
誰にでもそんな気持ちをリセットする時間は必要なはずだ。
都会にはそんなところがもしかしたら少ないかもしれない。
けど、限られた病院生活の中でも、そんな場所を見つけることができるのだ。
外の世界に戻ったら、そんな場所をいくつも見つけてみたい。
そう今は思う。